山城貞治(みなさんへの通信53)
「教職員の労働安全衛生問題の政策とその実現のために 第1次討議資料」の実現した事項(1997年から2006年までの約10年間)
政策「労働安全衛生対策について」はどれだけ実現したのか(その33)
マスコミのアスベストに対する認識の甘さと報道
と取材したマスコミ労働者がアスベストを吸引する
危険も知らないままで
マスコミ各社がA高校に押し寄せ、写真・テレビに映そうとしたが、A高校の吹きつけアスベストの面積は小さく、写真・テレビでは、ドコにアスベストがあるのか分からないためマスコミ各社は教室の完全密封を解き、前回と同様に校長に指さすように強固に申し入れてきた。
あまりの強引な話の前で、管理職は教室の完全密封を解き写真・テレビを撮ったが、校長は指さすようなことは何度言われてもしなかったが、写真・テレビは撮り放題であった。
他校はもっと広範囲で
見てすぐわかる吹きつけアスベストがあったのに
マスコミが帰った後、教室は再び完全密封をし、衛生委員会が開かれた。
校長・事務部長から報告を受け、各校の様子を聞くと「サンプル採取による成分分析調査の結果」は、さほど違いがないが数値的に高いと断定したA高校が選ばれたらしく、他校はもっと広い面積でアスベストが吹き付けられ、教室も数十教室に見つけられていた。
そのことからマスコミをA高校に、引きつけ、他の府立学校の問題へとマスコミが飛びつくのを避けようとしたのではないかとも考えられた。
吹きつけアスベストはとっくに剥落していた
次の写真は、比較的吹き付けアスベストが少なかったG高校の天井とひび割れ、剥落した吹きつけアスベストと飛散した痕跡の写真(赤線に注意)である。
だが、このG高校よりひどい状態の高校があった。
マスコミの取材に府教委は来なかったし、京都府・府教委の謝罪も今後の対処も何らされないまま、学校だけで判断がもとめられることとなった。
絶対にアスベストを除去すべきとの意見に
府教委は同じ答えで終わろうとしたが
衛生委員から、
1,吹きつけアスベストが見つかったことを全生徒と教職員。保護者・付近住民に事実と謝罪をまず知らせる事。
2,さらに、吹きつけアスベストが工事された時期に遡って、卒業生・教職員・付近住民に知らせる事と共に1,2,の人々全員の特殊健康診断を行うこと。
3,学校の建物に使用されたアスベストは「目視」以外にないか、どうか、専門家に来て調査してもらうこと。
4,見つかったアスベストは封じ込めでは、地震や思わぬ災害が起きたとき、アスベストは一層飛散することになる。(その後、A高校に活断層が横切っていること。そのため優先的に耐震補強工事が行われる。また府立学校のほとんどに年次ごとによる耐震補強工事が行われた。)
5,A高校での吹きつけアスベストは、少ない面積とも言えるが、少ない面積だからアスベストは、安全だという「量の問題」ではない。
アスベストが、刺さるとそこから悪化し、癌を誘発する危険な物質である事を考えて、「吹きつけアスベストの壁面の全面的除去」が必要である。
そのため、ただちに府教委に対して学校としても吹きつけアスベストの除去工事を始めるように申し入れること。
アスベストが、刺さるとそこから悪化し、癌を誘発する危険な物質である事を考えて、「吹きつけアスベストの壁面の全面的除去」が必要である。
そのため、ただちに府教委に対して学校としても吹きつけアスベストの除去工事を始めるように申し入れること。
が提案され了解された。
しかし、府教委は「アスベスト除去は、費用がかかる。従来の塗り込め方式でいい」と言う以外、一切の話を受け付けなかった。